全日本ろうあ連盟推薦図書 無音の音が聞こえる
−映画『四つの終止符』の波紋−
 障害の種別を超えて上映会に尽力した、身体の不自由な詩画家・星野富弘さんをはじめ、会社を辞め、『障害児教育に人生をかけたい』と、福祉大学に入った男性、聴覚障害者が地域のリーダーになったある町、ろう学校の生徒と積極的に交流を始めた高校など、様々な人を訪ね語ったジャーナリスト木部克己氏が、淡々とした筆致でつづったルポ。
第一話 描かねばならない
     星野富弘さんの衝撃
第二話 やさしさの種まき
     群馬と栃木の女性の奮闘
第三話 聞こえぬ妻に救われ
    会社を辞め、大学へ
第四話 違う世界が開けた
     ろう学校との積極交流
第五話 「理解して」切実な叫び
     ろう者の父母に学ぶ
第六話 ヘルパーの熱意
    ホームヘルパーの手話特訓
第七話 聞こえない地区リーダー
     「分かろう」とする周囲
第八話 手話よ頑張れ
      ろう者とカラオケで歌う
☆星野富弘さんは言った。「聴覚障害者はコミュニケーションがとりにくいため、非常に苦しい状況に置かれている。僕が抱える苦痛より、彼らの苦痛の方が大きいのではないかと感じたんです。障害そのものが表面的には見えないだけに、僕もこれまで気がつきませんでした」 
               −「第一話 描かねばならない」から−

☆僕のような聞こえない人に出会ったら、知らんふりをしますか。ちょっと声かけてみますか。聞こえないからお話出来ないというのは間違いです。聞こえなくても人間です。見えなくても人間です。見えない人は皆さんとコミュニケーション出来ますね。私たちは見えてる。聞こえないだけです。積極的に肩を叩いたりして、筆談でもいいからコミュニケーションして下さい。兵庫県聴覚障害者協会事務局長の小松博さんは、高校生にこう訴えた。
                −「第四話 違う世界が開けた」から−
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